両面シースルーの機械式腕時計――ブライツアナンタ

NS_CONCEPT
セイコーウオッチは、ブライツアナンタから機械式腕時計「NS_CONCEPT」を8月28日に発売する。
コンセプター、坂井直樹さんとコラボレーションしたモデルで限定1000本(国内700本)、価格は26万2500円。



NS_CONCEPTは、表裏両面から時計の反対側が見える両面シースルー構造を採用。
「物体は不透明である」という既成概念を覆したという。
ケースや文字盤は黒を基調としたモノトーンだが、裏側からは隠し色として配した赤がみえる。
ムーブメントは手巻付き自動巻の「キャリバー6R21」を搭載する。
パワーリザーブは約45時間で、時間精度は日差+25秒~-15秒。日付針・曜日針付き。
ケース素材は硬質コーティングを施したステンレススチール、バンドはウレタンコーティングを施した牛革。
サイズは46×13.1ミリ(ケース外径×厚さ)で、防水性能は日常生活用強化防水(10気圧)となる。

フィンランド唯一の機械式時計メーカー それがサルパネヴァ


















 やがて独立時計師として本格的に活動を開始すべく、2004年にサルパネヴァ氏は故郷フィンランドに戻って工房を開設する。
「工房は、古いケーブル工場をリフォームしたもので、ヘルシンキ市内からトラム(路面電車)で2分ぐらい。その付近は現在、アーティストが集まるエリアになっているのです」
  この工房をベースに時計作りを進めるサルパネヴァ氏。では一体、彼はどのような時計を作っているのか?
「私は時計師として15年のキャリアがありますが、3年前、シンプルなモデルを作りたいと思いました。それは、よりシンプルでエレガントで、古いデザインと新しいデザインを混合したようなもの。そこで立体的な顔を造形し、それをムーンフェイズに仕立てたのです。この顔は自分でデザインし、友人の彫金師が製作しています」
  こうして誕生したのが「コロナ K3 ハーベストムーン(Korona K3 Harvest Moon)」であり、この顔を文字盤いっぱいに展開した異色作が「コロナ ムーンシャイン(KORONA MOONSHINE)」というわけだ。
「この時計ケースはドイツ製の非常に高品質なもの。そして、ムーブメントはスイス製。しかし、それ以外のダイアル、ムーンフェイズなどは、すべてフィンランド製で、私はフィンランドに存在する唯一の機械式時計メーカーです」
  独特の感性で個性的な時計作りを進めるサルパネヴァ氏。彼が生み出した「サルパネヴァ」は、北欧生まれの異色ブランドとして、時計愛好家を魅了するに違いない。